先日、オアマルの移民サポート団体の活動の中で「ニュージーランドの子どもに関わる法律」のレクチャーがありました。知らないことが多かったので勉強になりました。
ちょっとご紹介です。
体罰は違法
学校でも家庭内でも、子どもへの体罰は違法です。
ニュージーランドも昔は体罰はしつけの方法として一般的だったようですが、一部の体罰(=Reasonable force(合理的理由のある体罰))を容認してきた法律が2007年に撤回され、どんな理由があっても体罰は違法となりました。
わたし自身の子ども時代を振り返ると、親から怒られるときにバシッと叩かれた経験はあります。こういうのも「体罰」になるのか・・?
「体罰」の定義について、Ministry for Childrenによると
any act or acts that may result in inflicted injury to a child or young person.
引用:Newshub.- Smacking children: It's up for debate again, but should it be?
とされています。そして、一般的には常識的な範囲で軽く叩く程度では罪に問われないことがほとんどだそうです。とはいっても、もしMinisty of Childrenに通報が入れば専門家により調査・判断が行われることになるそうです。
自分にそのつもりがなくても、力任せに子どもをコントロールしようとしているうちに自分の感情のコントロールを失うことがある(エスカレートする)、という、こちらの記事に出てくるお父さんの意見に納得しました。きっと子育てをしているとイラっとする場面はたくさんあって、自分との闘いですよね・・。でも、軽く叩くことも含めて体罰は一切ないほうがいいと感じ、今後心に留めておこうと思いました。
日本でも、厚労省から体罰に頼らない育児を推進するパンフレットが出ていました。
より詳しいガイドとしてこちらもあります。体罰による子どもへの影響や、子育てでの工夫など、文字たっぷりですが読み応えありました。
参考:
NZ法制局- Crimes (Substituted Section 59) Amendment Act 2007
NZ子供省- Reports of concern about smacking
13歳以下はひとりで留守番できない
日本でいう「カギっ子」はニュージーランドでは違法です。
※カギっ子とは、仕事の事情等で子どもが学校から帰宅する時に保護者が家におらず、常にカギを持たされている子どものことです。
13歳以下の子どもは、家に居る場合は必ず14歳以上の人と一緒でなければなりません。そしてこの"14歳以上の人"は、緊急事態にも対応できるなど、適切に子どもの管理やお世話ができる人が望ましい、とされています。
参考:ニュージーランド政府- Leaving children home alone
チャイルドシートは6歳以下まで必須
2013年に法律が改正され、それまではチャイルドシートは4歳以下までが必須でしたが、6歳以下までに引き上げられました。
7歳の誕生日を迎えた子どもはチャイルドシートがある場合は使用し、なければシートベルトの装着が必須です。8歳~14歳までは、シートベルトの装着が義務付けられています。なお、シートベルトが利用できない場合は、前の座席に座らせてはいけません。
以上が法律で定められた内容ですが、このほかNZTAによると、
が望ましいとされています。
参考:NZTA- Requirements for using child restraints in New Zealand
[余談]
実はわたし最近仕事を始めまして、レストランで不定期に夕方~夜まで働いています。今まで夫は定時後でも仕事の依頼があれば引き受けていたのですが、わたしが仕事の日は夫がバトンタッチで息子のお世話しないといけないので、あらかじめ職場に断りを入れて早めに帰ってきてくれるようになりました。
夫によると「奥さんが●日と●日に働く」と職場に伝えるとすんなり仕事を調整してもらえるそうで、それもこれも「13歳以下の子どもはひとりで家においていてはいけない」という法律が根ざしているからかなと思いました。働きやすくてありがたいです。