ニュージーランド移住を目指す夫婦のブログ

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まずははじめの一歩、2018年11月から南島オアマルで生活をはじめました。

【ニュージーランドで妊娠生活】突然の腹痛、嘔吐に焦る

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ニュージーランド渡航する少し前、日本で妊娠していることが分かりました。

はじめての妊娠なのでわたしだけ日本に残って出産することも考えましたが、新生児のときから夫と一緒に見ていきたいという気持ちが勝ち、安定期に入るのを待ってからこちらにやって来ました。

 

渡航以来、とくに体調に問題なくおだやかに毎日暮らしていたのですが、先日突如、激しい腹痛と嘔吐に襲われて病院を受診することになったのでその記録をば。
原因は「子宮筋腫」でした。

 

発症1日目

朝起きて夫のランチを用意。この時は何事もなかったのに、夫を送り出すころに急におへその右横~下が強く痛みだす。とりあえずベッドに横たわるが1時間経っても回復せず、ムカムカしてきて嘔吐。そして下痢。腹痛がつらくて動けない。

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やばそうだと思い、病院のマタニティセンターに電話して症状を伝えると「折り返しミッドワイフ(助産師)から電話するね!」とのこと。
以前ミッドワイフから “緊急性が高いときには20分以内に掛けなおす” と聞いていたのに1時間経っても折り返しの電話がなかったので、これは別に一大事じゃないってことかな?、と思いひたすら横たわる。


この日はたまたまこちらで知り合った日本人の方と会う約束をしていたのでその方が家に来てくださる。「早く病院に行ったほうがいいよ!」とのことで、ミッドワイフからの電話を待たずに病院に行くことに。


病院につくとミッドワイフが出迎えてくれ「緊急患者リストに名前があって今から電話するところだった」と。

緊急なのに遅すぎやしないか?(笑)  なんだやっぱり、こちらの日本人の方の言うとおり電話を待っていないで病院に来て正解だった(;ω;)


とりあえず尿検査と心音確認をして、赤ちゃんは無事であることを確認。
オアマル病院には産婦人科医がいないのでダニーデン(最寄りの都会)の産婦人科医に電話で相談してくれて、まずはオアマル病院の救急外来で検査を受けることに。


救急外来では、血圧・脈拍・尿検査・血液検査・触診をしてもらう。医師から「検査結果待ちだが、盲腸かも。盲腸の場合はダニーデンの病院に搬送して精密検査になる」といわれる。
ちなみに盲腸(虫垂炎)は英語で appendix というそうです。わたしは全く聞き取れなかったので、付き添っていただいた日本人の方に終始翻訳していただけ本当に有難かったです。


腹痛がひどいのですごーく薄いモルヒネ注射(Morphine)とアセトアミノフェン(Paracetamol)を投与してもらう。モルヒネを打つのはなかなか抵抗があったのですが、後で日本の添付文書を調べてみると妊婦でも投与禁忌ではないようです。医師も「妊婦にも使える薬だから大丈夫」と言っていました。

2時間ほど経ってようやく血液検査の結果がでて(30分~1時間くらいで分かるって言われていたのに・・)、「盲腸でみられる結果は出ず、一方で尿から感染が確認されたのでおそらくウイルス性か細菌性の感染でしょう」とのこと。
このころには痛み止めも効いてだいぶ体調も落ち着いてきていたので、帰ってよろし!とのことで家に帰される。

抗生剤ニトロフラントイン(Nitrofurantoin)と痛み止めのアセトアミノフェン、吐き気止めのメトクロプラミド(Metoclopramide)を処方される。
心配だったので、帰ってからすべて日本語で妊婦でも大丈夫か検索しました。

発症2日目

夜中から腹痛で何度も目が覚め、明け方に耐え切れず痛み止めを飲む。しかしその後すぐ嘔吐。

先生からは「容態が悪くなったらいつでも病院に戻ってきてね」といわれていたけど、昨日よりマシなような気もするし・・・と思い、再び痛み止めを飲んでしばらく様子を見ることに。


結局腹痛はよくならず、朝食を食べたあとまた嘔吐。こりゃいかん、と思い救急外来を受診。受付を済ませても待てど暮らせど先生から声が掛からず、1時間ほど待合室で待たされる。そうこうしている内に痛さはMAXになり、もだえ苦しむ様子を見かねた受付の人が先生を呼びに行ってくれる。ここでやっと先生登場!
体調が悪いときにはギリギリまで我慢せず、病院で待たされることも想定して早めに病院に行こう!ということを学びました。


先生からはなんと「昨日は簡易の尿検査で感染陽性がでたのだけど、今朝ラボでの精密結果が出て、陰性だった。だから原因は感染じゃない」と言われる。
再び尿検査・血液検査・触診等があり、さらに超音波検査(Ultrasound)を受ける。超音波検査の先生は「何も盲腸らしいものは見えない。妊婦だとそもそも見えない可能性がある」とのこと。


診断結果を待つ間も痛みがひどいので、痛み止めを投与してもらう(おそらくモルヒネ)。しばらくして先生がやってきて「超音波検査の画像を見ながらダニーデン産婦人科医と相談した。あなたには妊娠前から筋腫があって、それが大きくなって悪さをしていると考えられる」との最終的な診断結果でした。

日本で妊活・不妊治療をしているときから子宮漿膜下筋腫があることは指摘されていました。ただ不妊治療の先生も産婦人科の先生も、治療は必要なしとのことで切除していませんでした。まさかここにきて悪さをするとは・・。

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画像:日本婦人科腫瘍学会- 子宮筋腫

この日は痛み止めとして追加でモルヒネ錠剤を処方され、家に帰されました。医師からは「次また同じような症状が出たらすぐに病院に来るように。今度はダニーデンの病院へ直接搬送する」といわれました。

 

発症3日目

朝に少し痛みがあったものの、痛み止め(アセトアミノフェン)を飲むと症状は治まり、その後なにごともなくなり今に至ります。

 

子宮筋腫と妊娠について

今回の件で子宮筋腫と妊娠についてたくさん調べました。筋腫の発育には女性ホルモンが関わっていると考えられ、妊娠に伴って大きくなることがあるそうです。このような筋腫の「増大変性」は、今回わたしが経験した腹痛・嘔吐だけでなく、早産や産後の出血多量などさまざまな合併症を引き起こす原因にもなるようです。筋腫が痛むときは患部を温めるとよいという情報もありました。

参考:三鷹市医師会- 妊娠と子宮筋腫
参考:聖マリアンナ医科大学 村山季美枝- 子宮筋腫合併妊娠
参考:産婦人科診療ガイドライン 産科編 2017- 妊婦に子宮筋腫を認めた場合にどうするか?, p.317


ちなみに筋腫は fibroid子宮筋腫変性は uterine fibroid degeneration というそうです。

 

今回のことで、やはり妊娠中は普通の状態でないので無理せずからだは大事にしないといけない、と感じました。妊娠を少し甘くみていたかもしれません。

無事、出産までいけるようにと平穏に暮らすばかりです。