お久しぶりです。夫です。
NZで物件を購入するとき、建物や土地の状態を確認してもらう"Building Inspection"というものがあり、その検査をQualified Builderや専門でやっているBuilderにお願いすると思います。
これとは別に”Electrical Inspection”というものもあります。こちらはQualified ElectricianやElectrical Inspectorが行います。この情報が家の価格や保険に影響を与えることもあるので、見逃すともったいないかもしれません。
自分自身も何度か行ったことがありますので、どういったところを確認しているか書いてみたいと思います。
Switch Board
電気といえばこれ、一家に一か所Switch Board(Fuse box)ですね。
メインケーブルの線径、メインスイッチの許容電流、RCDの有無、メインアースの線径、それぞれの状態について確認します。
・古いケーブルによくあるのは絶縁体がボロボロと取れて劣化がみられます。火災の危険があります。
・RCD(関連記事:【NZ電気のお話①】電圧やコンセントについて)が無ければ感電や漏電時にトリップしないため危険です。
・古いSwitch Boardではアース線が剥き出しのものがあり、それぞれがはんだ付けされている場合もあり、正しく機能しないことがあります。アース線が金属管などに設置されていて、独立したメインアースが無い場合もあります。
・ニュートラルバーとアースバーが独立していないタイプがあります。
以上のものは設置当時はregulationを遵守していたかもしれませんが、現在では順守していない(違反ではない)ため新しくすることを薦めています。
他には、ブレーカにラベルが無い場合、ラベリングするように薦めたり、メーターがスイッチボードに取り付けられている場合、外に移動するようにも薦めます。
部品が取り付けられているボードですが、アスベストが含まれているものがあります。見た目でいうと、黒色のやつです。新しくするように薦めます。
Rewireble fuse(針金みたいなやつ)において、正しいRatingのものが使用されていないことがあるため、Rewireble fuseはブレーカーにするように薦めます。
Hot Water Cylinder
Elementのサイズ、ケーブルやスイッチの状態、アースの有無、サーモスタットの設定温度を確認します。
・温度は蛇口において55度以下である必要がありますが、温度は誰でも変えていいためElectricianが必要になるわけではありません。
Oven Range
ケーブルの状態、アースやボンディングの状態を確認します。
・結構な割合でCook Topの上にRangeのスイッチがある場合があります。もしCook Top上で火が付いたときに安全にスイッチを切ることができないため、スイッチの場所を移動するよう勧めます。
・ボンディングが正しく設置されていない場合、感電の危険があります。
ライト関係、コンセント
スイッチが正しく動作するか、ケーブルの状態、極性、アース線の有無、ランプホルダーの状態を確認します。
・古いダウンライトは発熱が多く、またその上に断熱材が置かれている場合があり、火事のもとです。断熱材との距離の是正または低発熱のライトにするように薦めます。
・エジソンライトのホルダーの極性が逆の場合があります。感電の危険があるため、是正するよう薦めます。
水回り
適切なIP Ratingの機器、水源と機器が適切な距離で設置されているか確認します。例えば換気扇やタオルレール、コンセントなどが対象です。
色々と記載しましたが、すべては電気を安全に正しく取り扱うために必要不可欠なことです。しっかりと確認してもらい、必要であれば是正して、安心・安全・ステキな物件を購入してください^^